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是枝監督、スペインでも受賞!

★6月2日のバックナンバー★

 

「万引き家族」と日本の東南アジア化

 

 6月8日の公開を待ちきれず、今日は先行上映中の映画「万引き家族」を見に行った。


 「樹木希林の安定したナチュラル演技っぶりが流石だわ~」と、クスクス笑いをしながら考えたこと…それは、地球温暖化により日本の気候が亜熱帯化しているのと同様、経済状態も日本が東南アジア化していることを描いた作品だということだ。

 

 二子玉川の映画館に来ている人達には想像がつかなかったかもしれないが、万引きでもしなければ生きられない人々の実態は、貧困率が急速に上がっている日本にとっては、もはや珍しくない光景だ。

 

 「お金の為なら何でもやる」という、ある意味歪んだたくましさは、東南アジアへ旅行した時に子供が物乞いをしてくる風景とダブる。


 映画の内容についてはネタバレになるので伏せておくが、冒頭のシーンは冬だ。

 そこに日本らしさが出ている。

 

 しかし、これが夏の暑い季節から始まったとしたらどうだろう。

 完全に東南アジアの家族にしか見えないのではないだろうか。

 

 これから映画をご覧になる方は、そんな視点でこの映画を見てみると面白いかもしれない。

 TPP(東南アジアの人々の賃金を同一にする動き)をうまく表現した映画、さすが是枝監督だ!(^-^)